気管支喘息患者における徐放性テオフィリン製剤の血中濃度の日内変動に関する検討

書誌事項

タイトル別名
  • EVALUATION OF CIRCADIAN VARIATION OF SERUM THEOPHYLLINE LEVELS IN THE SUSTAINED-RELEASE THEOPHYLLINE TREATMENT OF CHRONIC ASTHMA

この論文をさがす

抄録

成人気管支喘息患者を対象とし, 徐放性テオフィリン製剤(テオドール錠)を使用し, 1回300mg, 9時・21時経口投与法の定常状態における血中濃度の日内変動に関して検討した.対象は入院中の気管支喘息患者13名(男性10名, 女性3名).全例非喫煙者であり, 平均年齢55.3±4.3歳(mean±SEM), 平均体重57.5±1.8kg(mean±SEM), 平均薬剤投与量は10.6±0.3mg/kg/day(mean±SEM)であった.血中テオフィリン濃度は5-20μg/mlの範囲を96.6%で維持され(Cmax19.7μg/ml, C min3.7μg/ml), 血中テオフィリン濃度, 血中濃度の変動および変動率, AUCに関して, 日中夜間の間に統計学的な有意差は認められなかった.また, 本薬剤によると思われる副作用の出現も認めなかった.以上より, 本投与法において血中テオフィリン濃度に日内変動は認められず, 1日を通して安定した有効血中濃度が維持され, 成人気管支喘息の薬物療法として有用な投与法と考えられた.

収録刊行物

  • アレルギー

    アレルギー 35 (7), 447-454, 1986

    一般社団法人 日本アレルギー学会

被引用文献 (1)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ