モルモット盲腸紐の単離平滑筋細胞における抗原, Histamine及びSerotoninによる収縮

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  • ANTIGEN, HISTAMINE AND SEROTONIN-INDUCED CONTRACTIONS OF SINGLE SMOOTH MUSCLE CELLS OF GUINEA PIG TAENIA COLI

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抄録

モルモットの盲腸紐から酵素消化によって得た単離平滑筋細胞標本を用いて, アナフィラキシー性収縮の発現機序について検討した.細胞の長さと, その長さを持つ細胞数から累積度数分布曲線を作図し, 平均細胞長の変化率を収縮反応の指標とした.Histamine(9×10^<-5>M), serotonin(5.7×10^<-4>M)による収縮反応は30秒以内で最大となり, 細胞長の最大変化率はそれぞれ36%, 37%であった.histamine, serotonin収縮反応は特異的拮抗剤によって競合的に抑制された.一方, 抗原(1%EA)投与によって累積度数分布曲線は左方に平行移動し, 平均細胞長は36%減少した.また顕微鏡下で, 単離細胞の長さ, 幅の変化も認められた.著者らの実験では, 単離平滑筋細胞を用いたことから, 単離細胞膜上での抗原-抗体反応に起因してアナフィラキシー性収縮が惹起されたことを示した.この実験法はSchultz-Dale反応の機序を細胞レベルで研究するのに適した, より単純化された実験モデルであると思われる.

収録刊行物

  • アレルギー

    アレルギー 37 (5), 283-293, 1988

    一般社団法人 日本アレルギー学会

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