気管支喘息における血清可溶性Intercellular Adhesion Molecule-1の検討

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  • SERUM LEVELS OF SOLUBLE ICAM-1 IN ASTHMATIC PATIENTS

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抄録

気管支喘息患者54名, 健常人32名の血清可溶性intercellular adhesion molecule-1 (sICAM-1)をサンドイッチELISA法にて測定した. 気管支喘息患者の血清sICAM-1は健常人と比較して, やや高い値であったが有意差は認められなかった. ステロイドを使用していない気管支喘息患者の血清sICAM-1は健常人及びステロイドを使用している気管支喘息患者に比較し有意に高い値を示した(それぞれp<0.01, p<0.001). 気管支喘息患者を発作時と非発作時に分けて検討したところ, 血清sICAM-1は両者の間で差はなかった. 同一の患者で発作時と非発作時の血清sICAM-1を検討したところ発作時には非発作時に比較し有意に高い値を示した(p<0.05). 気管支喘息患者での血清sICAM-1の由来は明らかではないが気管支喘息患者の気道の血管内皮細胞にICAM-1が強く発現され, これが好酸球, 好中球, リンパ球等の気道への浸潤に関与している可能性が示唆された.

収録刊行物

  • アレルギー

    アレルギー 42 (12), 1782-1787, 1993

    一般社団法人 日本アレルギー学会

被引用文献 (3)*注記

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