ステロイド依存性難治性喘息患者における吸入 ステロイド薬の有用性に関する検討 : 経口ステロイド薬との換算用量を中心に

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タイトル別名
  • USEFULNESS OF INHALED STEROIDS IN STEROID-DEPENDENT INTRACTABLE ASTHMA : Equivalent Dose of Oral Steroid to Inhaled Steroid

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抄録

ステロイド依存性難冶性喘息患者24例を対象に, 内服プレドニゾロン (PSL)基礎投与に加えて PSLの内服上乗せとベクロメタゾン (BDP) 吸入上乗せ (大型スペーサー使用) を交代で投与し, 各投与期間における臨床症状を評価し, それを指標に PSLに対する BDPの換算用量を検討した. 1. BDP上乗せ投与期間の PEF値は PSL上乗せ投与期間に比し, 朝夜ともに有意に改善した (p<0.01, p<0.05). 2. PSL上乗せ投与量あるいは BDP上乗せ投与量とそれぞれの発作点数の関連を一次回帰分析し, 用量換算直線を得た. 3. BDP 400μgの平均換算用量は PSL 7.04mgであった. 4. 経ロステロイド薬による依存歴が長く, 基礎投与量が多く, 且つ重症であるほど BDPに対する PSLの換算用量は低値の傾向にあった. 以上より, ステロイド依存性難冶性喘息患者の管理におけるBDP療法の一指針が得られた.

収録刊行物

  • アレルギー

    アレルギー 43 (9), 1163-1171, 1994

    一般社団法人 日本アレルギー学会

被引用文献 (3)*注記

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