卵白経口摂取による即時型過敏反応と卵白成分に対するIgE結合能

• 山田 一惠

  公立尾陽病院小児科

• 宇理須 厚雄

  藤田保健衛生大学医学部小児科

• 近藤 康人

  藤田保健衛生大学医学部小児科

• 八木 映子

  藤田保健衛生大学医学部小児科

• 駒田 英勝

  名古屋扱済会病院RI科

• 稲垣 義彰

  いながき小児科

• 山田 政功

  中部労災病院小児科

• 鳥居 新平

  名古屋大学医療技術短期大学部

書誌事項

タイトル別名

• IMMEDIATE HYPERSENSITIVE REACTIONS TO THE INGESTION OF EGG WHITE AND IgE BINDING TO THE EGG WHITE COMPONENTS

抄録

卵白特異IgE抗体陽性であっても卵白経口摂取により即時型過敏反応 (immediate hypersensitive reactions, 以下IHR)の出現しない症例が存在する. IHR陽性13例と陰性9例を対象として加熱処理 (100℃ 5分間, 10分間, 30分間) 卵白抗原を inhibitorとして RAST inhibitionを行った. 卵白に対するIgE結合能は熱処理によって低下するが, IHR陰性群のIgE抗体は加熱に対して比較的不安定なエピトープと反応していた. 卵白成分 (ovomucoid (以下OM), ovalbumin (以下OA), conalbumin (以下CA), lysozyme (以下Ly))の加熱処理抗原を結合した discで RAST assayを実施し, 卵白特異IgE 抗体に有意差のないIHR陽性19例と陰性8例との間で比較した. OMは加熱によるIgE結合能の低下はなかったが, OA, CA, Lyは有意に低下した. IHR陰性群は陽性群よりも OM (未処理, 5分間, 10分間, 30分間)と5分間加熱OAに対する%bindingが有意に低下した. 以上から, 卵白特異IgE抗体陽性でIHR陰性患者のIgE抗体は, 比較的加熱に対して不安定なエピトープと反応していると示唆された.

収録刊行物

• アレルギー

  アレルギー 43 (9), 1201-1209, 1994

  一般社団法人 日本アレルギー学会

キーワード

• egg white
• heat treatment
• oral challenge test
• ovomucoid
• RAST inhibition

詳細情報

• CRID: 1390001204977848320
• NII論文ID: 110002423225
• NII書誌ID: AN00012583
• DOI: 10.15036/arerugi.43.1201
• ISSN: 13477935
• ISSN: 00214884
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/1995208984
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可