車軸の輪心嵌入部に作用する反覆内力と車軸設計の基準

書誌事項

タイトル別名
  • Design of Railway Vehicle Axles from the Viewpoint of Repeated Stresses in Their Force-fitted Parts

抄録

鐵道車輛の車軸の設計には車軸に作用する彎曲内力と捩り内力の兩者を考慮して計算を行ふのが普通である。然るに輪心嵌入部では輪心嵌入に依る圧縮内力の値が相當の量に上る爲に此の部分に於ける三主要内力は可なり影響される。此の外車軸には集中荷重に依る剪斷力の如きものも作用するから是等原因別の各内力を悉皆考慮して輪心嵌入部の一斷面に於ける三主要内力を求めた。而して夫等三主要内力を材料破損の法則の一つに當て嵌めて繰返し内力を受くる場合の辷り破損に對する安否を確めた。尚此様な計算により求めた「辷り傾向」の値の車軸の各斷面上の分布を求めたところ其の極大點は電車の車軸では輪心及齒車の兩嵌入部の中間にある事を知つた。この事柄は往々電車の車軸が此の部分ぞ疲勞破面を呈して折損する事實と能く一致する。

収録刊行物

  • 機械學會誌

    機械學會誌 36 (190), 101-109, 1933

    一般社団法人 日本機械学会

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