967. 後期古生代アンモノイド類の初期殼形態とその系統学的意義

書誌事項

タイトル別名
  • 967. EARLY SHELL FEATURES OF SOME LATE PALEOZOIC AMMONOIDS AND THEIR SYSTEMATIC IMPLICATIONS
  • 後期古生代アンモノイド類の初期殻形態とその系統学的意義〔英文〕
  • コウキ コセイダイ アンモノイドルイ ノ ショキ カラ ケイタイ ト ソノ ケイ

この論文をさがす

抄録

北米内陸部, 英国およびウラル山地の石炭・ペルム系産の保存の良い標本に基づき, ゴニアタイト亜目とプロレカニテス亜目に属するアンモノイド類41種の初期殼体諸形質を検討した。その結果, 調べた種は亜目ごとに独特の胚殼形態を持つことが判明した。ゴニアタイト亜目に属する種の胚殼はいずれも, (1)正中断面上で楕円形をした盲管を持つこと, (2)アンモニテラ(孵化までにできる胚殼)の螺環が比較的長いこと, (3)第2隔壁が原隔壁に接近または接合し, 背側で頚状の構造をつくること, などで特徴づけられる。一方, プロレカニテス亜目に属する種の胚殼はいずれも, 正中断面上で長四角形の盲管を持ち, 初期室の基部には顕著なくびれが発達する。保存の良いゴニアタイト類の胚殼表面には成長方向に配列した多数の肋が認められ, 中生代のアンモノイド類に普遍的に認められる疣状突起とは明瞭に識別される。これらの観察事実や中生代の部類に関する資料から判断して, 胚殼の外部・内部諸形質はアンモノイド類の高次の系統分類にきわめて有効な基準となると結論される。

収録刊行物

被引用文献 (2)*注記

もっと見る

参考文献 (38)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ