タカ目における迅速性, 簡便性および信頼性の高いPCRによる性判別法

  • 伊藤 英之
    岐阜大学応用生物科学部獣医臨床繁殖学講座
  • 遠藤 千尋
    岐阜大学応用生物科学部獣医臨床繁殖学講座
  • 山地 明子
    (株)イーグレット・オフィス
  • 阿部 素子
    岐阜大学応用生物科学部獣医臨床繁殖学講座
  • 村瀬 哲磨
    岐阜大学応用生物科学部獣医臨床繁殖学講座:岐阜大学大学院連合獣医学研究科
  • 淺野 玄
    岐阜大学大学院連合獣医学研究科:岐阜大学応用生物科学部野生動物医学研究室
  • 坪田 敏男
    岐阜大学大学院連合獣医学研究科:岐阜大学応用生物科学部野生動物医学研究室

書誌事項

タイトル別名
  • Rapid, Easy and Reliable Sexing Method for Falconiformes by PCR

抄録

タカ目の多くの種は他の多くの鳥類と同様に外部形態から性判別をすることが困難である。この問題は, タカ目に関する生態学の研究を妨げ, 保存のための計画を作製することを困難にする。そのため, タカ目における性判別方法の開発が望まれていた。我々は, CHD1WとCHD1Zの遺伝子間のイントロンの長さの違いを利用する方法を用いて, 日本に生息する8種類のタカ目において, 性判別を試みた。今回用いた方法は, これまでに開発された他の性判別方法よりも容易で迅速に行うことができる。また, 今回調査したすべての種において性判別が可能であった。さらに, わずかなサンプルから抽出したDNAからでも性判別が可能であり, この方法が野生個体/集団の研究に適用することが可能であることが示唆された。結論として, この研究において用いた方法は, タカ目の性判別に非常に有用であり, 希少なタカ目の将来の保全に大きな価値があると考えられた。

収録刊行物

参考文献 (10)*注記

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