公共機関の環境マネジメントシステム構築に関する評価 : 水俣市の事例 Evaluating Environmental Management Systems for the Public Sector : A Case Study of Minamata City

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抄録

1992年以降,自主的に環境マネジメントシステム(EMS)を構築する動きか先進国中心に見られる EMSに関する既存研究の多くは産業界におけるそれを対象にしている たか,経済の主体は,一般的には産業,家訓,政府の3者からなっている しかも,公共機関は環境政策を用いて他の2つの主体の環境負荷削減を働きかけることかてきる そこて本稿ては公共機関のEMSの取り組みに焦点を当てる すなわち,本稿の目的は,Accountability概念を用いて,公共機関のEMS構築について評価をすることによって,そのEMS構築かとれたけ公共機関の活動に伴う環境負荷を削減しているのか,政策としてEMSの活用か住民の家計,さらに消費行動にとのような影響を与えているのか分析することてある そのために,国内て最初に環境政策の実施ツールとしてEMSを構築し,地域全体にEMSのノウハウを用いた施策の展開を行なっている水俣市を事例として取り上け,そのEMSの構築を評価した 事例研究から得られた知見は,次の通りてある (1)Probity Accountability(合規性) 行政機関は完全な遵法性か求められているか,し尿に関する法規制か満たされておらず,Probity Accountabilityを充足しているとは言い難い たたし,EMS構築により未達成の理由か検証されており,この問題に対する継続的な改善か行なわれている (2)Progress Accountability(プロセス) Stakeholderに対する情報公開と,彼ら/彼女ら意見のフィードバックについて検証すると,水俣市は,意志決定前の段階からEMSの仕組みなとに関して説明会を開き,市民の意見をEMSの中に取り入れ,また,構築後も市民の意見をもとに簡易型EMSを実施しており, Progress Accountabilityを充足している (3)Performance Accountability(費用効果) 環境教育,EMSの構築,運用のコスト,環境負荷の乱視・測定環境保全対策組織の人件費,といった環境庁の環境会計かイとラインのEMSに関するコストを,水俣市に当てはめ分析した結果,直接的な費用と効果の計算値てはあるか,効果の方か費用を上回っていた したかって,水俣市はPerformance Accountabilityを充足している (4)Program Accountability(目的達成成果) 施策や事業の成果や目標達成度を検証し,さらにCO_2換算してEMS導入前後を比較すると,EMS導入によりCO_2か削減されている また,水俣市は環境基本計画ての実施ツールとしてISO 14001を位置付け,間接的目標も達成されている したかって,水俣市はProgram Accountabilityを充足している (5)Policy Accountability(政策選択) EMS認証を取得しなくても省エネ省資源の取り組みは可能てあるのて,研究課題として他の手法との比較の必要性について示した EMS認証による方法と他の省エネ,省資源の取り組みとの比較を十分に行なえなかった 今後の課題とする 間接影響についてはまた分析していないか,以上の分析を通して,全体として次のことか言える 水俣市のEMS構築ては合規性について問題を残しているものの,プロセス,費用便益,目標達成についての行政のアカウンタビリティを充足している したかって,政策におけるEMS活用は有効てあるとともに,他の地域の実践に対しても,そのモてルになりうると考えられる

Since the Rio summit of 1992, discussions of environmental policy have increasingly focused on sustainable development and sustainable consumption Following the publication of the BS 7750, EMAS, and ISO 14000 environmental standards, international interest in improving environmental management practices in both the public and private sectors have increased Many surveys relating to environmental management systems (EMSs) in particular have been conducted, but these have focused primarily on the private sector This paper focuses on the public sector, which can influence other sectors to adopt an EMS approach to environmental policy This paper aims specifically at evaluating the effectiveness of public-sector EMSs based on a case study of Minamata City, which established the first public sector EMS in Japan and extended its EMS to the surrounding region The author employs the five forms of accountability to stakeholders identified by Stewart to evaluate the effectiveness of the public sector EMS in Minamata City, specifically analyzing how the EMS and EMS-based policies have affected the environmental impact of the public sector and the consumption behavior of area residents With regard to Stewart's five forms of accountability, the author found that Minamata City (1) complied with environmental laws and regulations, providing probity accountability, (2) incorporated adequate processes to provide progress accountability, (3) operated efficiently and economically, providing performance accountability, (4) set and achieved goals and delivered satisfactory service to residents, providing program accountability, and (5) selected policies so as to provide political accountability In proving accountable in most of these respects The Minamata City EMS offers a model for other cases

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各種コード

  • NII論文ID(NAID)
    110002707502
  • NII書誌ID(NCID)
    AN00071152
  • 本文言語コード
    ENG
  • ISSN
    00045683
  • NDL 記事登録ID
    6718263
  • NDL 雑誌分類
    ZD1(経済--経済・経済事情)
  • NDL 請求記号
    Z3-228
  • データ提供元
    NDL  NII-ELS 
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