(33)リンゴクロロティックリーフスポットウイルス50Kおよび外被タンパク質の感染植物師部組織での分布

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タイトル別名
  • Distribution of Apple chlorotic leaf spot virus 50K and Coat Protein in Phloem Cells

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抄録

リンゴクロロティックリーフスポットウイルス(ACLSV)の細胞間移行タンパク質である50Kタンパク質(50KP)とGFPの融合タンパク質(50KP-GFP)を発現するNicotiana occidentalis(オキシ)の葉を蛍光顕微鏡および共焦点レーザー顕微鏡で観察すると,50KP-GFPはプラズモデスマータ上に存在すると共に,師管内でも繊維状に集積していた.50KP発現オキシを供試して抗50K抗体を用いた免疫電子顕微鏡観察では,金粒子が師管内壁に沿った領域,師板,伴細胞と師管を繋ぐプラズモデスマータ,師管内腔部に存在する構造物上で観察された.ACLSV感染Chenopodium quinoa(キノア)の免疫電子顕微鏡観察においても,50KP発現オキシの場合と同様の金粒子の分布が観察された.一方,抗ACLSV抗体を用いた免疫電子顕微鏡観察では,金粒子は師管内壁に沿った領域および師管内部に散在していた.以上のように,50KP発現植物およびACLSV感染植物の両方において50KPは師管内に集積していることが明らかになり,50KPがウイルスの長距離移行にも関与することが強く示唆された.

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1570572702182351360
  • NII論文ID
    110002716665
  • NII書誌ID
    AN0019269X
  • ISSN
    00319473
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • CiNii Articles

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