びまん性陰影を呈する肺感染症早期診断における気管支肺胞洗浄液分析の有用性

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タイトル別名
  • Usefulness of Bronchoalveolar Lavage Fluid in the Early Diagnosis of Pulmonary Infections with Diffuse Pulmonary Infiltration

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抄録

胸部X線上びまん性陰影を呈し, 診断目的にて気管支肺胞洗浄を施行した症例のうち, BALF分析あるいは他の検査方法にて最終的にサイトメガロウイルス肺炎(CMVP), ニューモシスチス・カリニ肺炎(PCP)あるいは栗粒結核(MTbc)と診断された41例(CMVP 4例, PCP 10例, CMVP・PCP合併7例, MTbc 20例)を対象とし, これらの早期診断における気管支肺胞洗浄液(BALF)分析の有用性について検討した。BALF分析による早期診断率はCMVP 72.7%, PCP 100%, MTbc 40%であった。CMVPではBALF PCR法(診断率100%), PCPではBALF Grocott染色(64.7%)およびPCR法(100%), MTbcではBALF抗酸菌塗抹(35%)およびPCR法(60%)が早期診断法として有用であり, 積極的なPCR法等の併用によりBALF分析による早期診断率の向上が期待できると考えられた。

収録刊行物

  • 気管支学

    気管支学 22 (2), 79-85, 2000

    特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会

参考文献 (30)*注記

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