慢性咳嗽症例の臨床像 : 気道過敏性陽性例を中心に(咳嗽の基礎と臨床)

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抄録

気道過敏性亢進を伴う慢性咳嗽症例22例を気管支拡張剤(BD)が咳嗽に有効か否かで2群(BD有効群16例;BD無効群6例)に分類し両群の臨床像を比較検討した。BD無効群ではアレルギー性鼻炎の合併頻度が有意に高かった。また, 喀痰, BAL, 気管支粘膜生検にて, BD有効群では喘息の特徴とされる好酸球性気道炎症の存在が示唆されたが, BD無効群では好酸球の関与は否定的と考えられた。今後は両群を別個の病態として捉えていく必要がある。

収録刊行物

  • 気管支学

    気管支学 14 (8), 827-830, 1992

    特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会

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