気管支鏡で診断し得たサイトメガロウイルス肺炎の 1 例

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タイトル別名
  • A Case of Cytomegalovirus Pneumonia Diagnosed by using FOB

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抄録

症例は20歳, 男性。平成6年7月再生不良性貧血の診断で骨髄移植を受け, 約1ヵ月後突然の呼吸困難と, 胸部X線上両側下肺野に軽度のびまん性スリガラス状陰影が出現。移植後GVHDによる間質性肺炎の診断で, プレドニゾロン100mg投与によるパルス療法を施行され, 一時呼吸困難の軽減を認めた。10日後再び呼吸困難と40℃の発熱を認め, 同時に胸部X線上両側下肺野を中心にびまん性粒状影が出現した。免疫不全によるサイトメガロウイルス(CMV)肺炎, カリニ肺炎を疑い9月13日気管支鏡によるTBLB及びBALを施行した。生検で得た肺組織の抗CMV抗体による免疫染色にて, 核の大きな細胞の核に一致した陽性所見と, BALFでのPCR(polymerase chain reaction)法においての陽性所見, また末梢血におけるC7ハープ(サイトメガロウイルス初期抗原)の検出にてCMV肺炎と診断した。

収録刊行物

  • 気管支学

    気管支学 18 (2), 153-157, 1996

    特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会

参考文献 (11)*注記

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