気管支肺胞洗浄液中の CA19-9 が高値を呈した両側性再膨張性肺水腫の 1 例

  • 日野 光紀
    協栄会大久保病院呼吸器アレルギー内科:日本医科大学附属千葉北総病院内科
  • 小林 国彦
    協栄会大久保病院呼吸器アレルギー内科:日本医科大学第4内科学講座
  • 阿部 信二
    協栄会大久保病院呼吸器アレルギー内科:日本医科大学第4内科学講座
  • 大久保 照義
    協栄会大久保病院呼吸器アレルギー内科
  • 水野 杏一
    日本医科大学附属千葉北総病院内科
  • 工藤 翔二
    日本医科大学第4内科学講座

書誌事項

タイトル別名
  • Increased CA19-9 Level in Bronchoalveolar Lavage Fluid from a Case of Bilateral Re-expansion Pulmonary Edema Following Drainage for Spontaneous Pneumothorax

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抄録

自然気胸治療中に発症した両側性再膨張性肺水腫を経験した。胸腔ドレナージ挿入から1時間後より急激に発症し約5時間後に極期を認めた。X線画像上両側性に浸潤影を認めた。急性期に気管支肺胞洗浄を施行した。その結果, 透過性亢進性肺水腫であることと各種cytokine値から好中球増多を伴う急性炎症を確認した。さらに特徴的なことには気管支肺胞洗浄液中の腫瘍マーカーが高値であった。特にCA19-9は血清値の36.8倍と高値を示した。気管支肺胞洗浄液中carbonhydrate antigen値の上昇は各種良性肺疾患で報告されているが, 再膨張性肺水腫では急性炎症による気道傷害から高値を示すことが推測された。

収録刊行物

  • 気管支学

    気管支学 19 (7), 540-544, 1997

    特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (14)*注記

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