肺末梢小型肺癌(腫瘍径 20mm 以下)の確定診断法の検討 : 細径気管支鏡下擦過細胞診と CT ガイド下針細胞診の比較(肺野末梢微小肺癌 : 診断と治療の展開)(第 22 回日本気管支学会総会)

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抄録

胸部CT検査の普及により末梢小型肺癌の増加が著しいが, それらの術前確定診断は困難である。腫瘍径20mm以下の肺末梢小型肺癌の確定診断を細径気管支ファイバースコープを用いた直視下擦過細胞診あるいは, CTガイド下針細胞診を施行し, 確定診断の方法と成績を検討した。対象は1996年から1998年に最終的に肺癌と診断された20mm以下の小型末梢陰影である。腫瘍と気管支の交通の認めた32例に細径気管支鏡下擦過細胞診を行い, また, 交通のない36例にCTガイド下針細胞診を行った。細径ファイバースコープは, 全長140cm, 有効長110cm, 外径2.3mmで, 内径0.8mmの多目的チャンネルを有している。レントゲン透視下に誘導し, 直視下に擦過細胞診を行った。細径気管支ファイバースコープ下径気管支擦過細胞診の診断率は, 84.4%(32例中27例)で, 陰影の大きさは最小1.2×1.2, 最大2.0×2.0(平均1.8×1.8cm)であった。CTガイド下針細胞診の診断率は, 72.2%(36例中26例)で, 大きさは最小0.7×0.7, 最大2.0×2.0(平均1.4×1.4cm)であった。

収録刊行物

  • 気管支学

    気管支学 21 (8), 558-561, 1999

    特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会

被引用文献 (3)*注記

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参考文献 (5)*注記

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