気管憩室の 2 例
書誌事項
- タイトル別名
-
- The Two Cases of the Tracheal Diverticulum
この論文をさがす
抄録
気管気管支に発生する憩室は比較的まれである。我々は最近おのおの原因を異にする2例の気管憩室を経験した。症例1は34歳女性で右前胸部無痛性腫脹を主訴として来院した。胸部X線所見上右上縦隔の半円形陰影と, 気管支鏡検査により気管分岐部上約4cmの右側壁に炎症を伴った穿孔部を認め, 右前胸部腫瘤の穿刺液よりガフキー2号陽性を認めたため傍気管リンパ節結核の気管穿孔と診断した。治療を行ない1年後にその部に10×10mmの牽引性の気管憩室を残して治癒した。症例2は36歳男性で血痰を主訴として来院, 肺腫瘍を疑われて気管支造影を行ない, 気管分岐直上部に6×12mmの気管憩室を認めたが, 肺腫瘍の合併も否定できず試験開胸術を行なった。肺病変は病理学的に器質化肺炎と診断されたが, 憩室は先天性と推定される。
収録刊行物
-
- 気管支学
-
気管支学 5 (3), 263-269, 1983
特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390282679715693568
-
- NII論文ID
- 110002821803
-
- ISSN
- 21860149
- 02872137
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
- CiNii Articles
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可