肺末梢部小型病変に対する CT ガイドマーキング法を用いた胸腔鏡下肺部分切除術(肺末梢小型(10mm 以下)陰影に対する確定診断法)(第 20 回日本気管支学会総会)

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抄録

経気管支的にも経皮的にも確定診断困難な肺末梢部小型病変に対し, CTガイド下にマーカーを留置し, 胸腔鏡下に病変を含む肺部分切除をする方法を試みてきた。全例手術直前にCTガイド下に穿刺し, マーカーを病変の近傍に留置した。マーカーにはほとんどの症例に成毛式ポイントマーカーを用いた。現在までに47例に施行し全例確定診断に成功している。そのうち病変の最大径が10mm以下の症例は36例で, 病変の最大径は3∿10mm(平均6.8±2.0mm), 胸膜表面からの距離はCT下に計測して0∿24mm(平均11.4±6.8mm)であった。組織学的診断は原発性肺癌18例, 局所性線維化症7例, 転移性肺腫瘍5例, 肺過誤腫3例, 間質性肺炎1例, 胸膜下リンパ節1例, cryptococcus症1例であった。合併症では, 気胸1例, マーカー脱落2例が発生したが手技上の支障とはならなかった。経気管支的・経皮的に確定診断困難な肺末梢部小型病変に対し, 本法は有用であると思われた。

収録刊行物

  • 気管支学

    気管支学 19 (8), 670-674, 1997

    特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会

被引用文献 (7)*注記

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参考文献 (13)*注記

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