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- 呉 哲彦
- 福井県済生会病院呼吸器外科
書誌事項
- タイトル別名
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- Anesthesia and Intravenous Sedation on Bronchoscopy
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抄録
気管支鏡検査を苦痛はともなうが我慢する検査から苦痛をともなわず我慢しない検査へと変えるためには, 気管支鏡検査の手技に習熟し適格な検査を行うことはいうまでもなく適切な麻酔を行うことが重要である. 麻酔にはリドカインを用いる局所麻酔と鎮静さらには全身麻酔があるが, これらについての具体的な方法と注意点について述べてみたい. 気管支鏡前投薬 全国気管支鏡調査2000によれば前投薬として硫酸アトロピンと塩酸ヒドロキシジン(アタラックスP(R))を用いている施設が多い. 筆者は以前全例に硫酸アトロピンは原則として用いていなかったが, 現在は症例を選択し使用している. 硫酸アトロピンは前投薬として内視鏡検査, 特に気管支鏡検査において気道分泌の抑制, 気管支痙攣の抑制および除脈の予防目的に用いられてきた. しかし, 硫酸アトロピン投与による口渇, 頻脈, 重篤な不整脈の報告もあり, また前立腺肥大症での排尿困難や緑内障での眼圧上昇がおこる可能性も危倶される. これらのことより硫酸アトロピンの投与を再検討し前投薬としての投与は不要とした報告や, その気道分泌物抑制には効果が期待できないという報告が見られる.
収録刊行物
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- 気管支学
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気管支学 27 (5), 383-387, 2005
特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001204750885504
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- NII論文ID
- 110002825895
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- NII書誌ID
- AN00357687
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- ISSN
- 21860149
- 02872137
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可