13. 数年来の喀血を繰り返した肺底区動脈大動脈起始症の1症例の検討(第113回 日本呼吸器内視鏡学会関東支部会)

DOI

この論文をさがす

抄録

症例)56歳 女性, 主訴)血痰, 現病歴)15年前より血疾症状の消退と再燃を繰り返し, 他院で精査するも診断に至らず経過観察となっていた. 平成17年2月始め頃より血痰出現し, 2週間以上軽快認めないため, 2/18当科外来受診した. 経過)入院にて胸部CT, 気管支鏡検査と併せて行った血管造影にて肺底区動脈大動脈起始症と診断に至った. この後, 当院肺外科転科し, 左肺下葉切除+異常肺動脈結紮切離術を行った. 肺分画症の定義は正常の肺組織から隔離された異常動脈により血液を供給されている異常肺組織とあり, 分類に肺葉内分画症, 肺葉外分画症がある. 今回の症例は肺葉内分画症の中のPryceの分類の異常血管は在るが分画肺がないとするType Iに相当するものであった. 今回我々は数年来の喀血を繰り返し, 当院で肺底区動脈大動脈起始症と確定診断した症例を経験した. 文献的考察とともに, 病理学的考察も併せて本症例を報告する.

収録刊行物

  • 気管支学

    気管支学 27 (5), 421-, 2005

    特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ