森林のA<SUB>0</SUB>層における窒素無機化•有機化の反応速度論的解析

• 戸田 浩人

  東京農工大学農学部

• 生原 喜久雄

  東京農工大学農学部

書誌事項

タイトル別名

• Kinetic analysis of nitrogen mineralization combined with an immobilization model in the A<SUB>0</SUB>-layer of forest soils
• 森林のA0層における窒素無機化・有機化の反応速度論的解析
• シンリン ノ A0ソウ ニ オケル チッソ ムキカ ユウキカ ノ ハンノウ ソクドロンテキ カイセキ

抄録

森林のA₀層のF₂~F₃画分を用いて室内培養実験を行い,窒素無機化の反応速度論的解析を試みた。実験に用いたA₀層は,斜面位置の異なるスギ林•ヒノキ林および落葉広葉樹林の計5カ所から採取した。培養は20,25および30°Cの温度で,採取時の含水比を保つように調節し,220日間行った。モデル式は窒素の有機i化を含む2項型の適合性が高く,窒素無機化•有機化の六つの特性値(潜在的な総無機化量(Nm₀)•有機化量(Ni₀),反応速度定数(km, ki),見かけの活性化エネルギー(Eam, Eai))を得た。Ni₀はNm₀の54~75%を占めた。潜在的な純窒素無機化量(net N₀)は全窒素量の15~21%で,試験区間の違いが小さかった。Nm₀は全窒素量のスギ林•ヒノキ林で53~58%に対し,斜面上部の広葉樹林で36%と少なく無機化されにくい窒素の割合が高かった。斜面下部ほど無機化•有機化ともに反応速度定数は大きく,見かけの活性化エネルギーが小さかった。以上の結果,斜面下部ほど微生物の活性が高く,窒素の無機化•有機化の進行が速いと推察された。

収録刊行物

• 日本林學會誌

  日本林學會誌 80 (2), 112-119, 1998

  日本森林学会

キーワード

• A<SUB>0</SUB>-layer
• gross nitrogen mineralization
• kinetic analysis
• nitrogen immobilization
• slope position

詳細情報

• CRID: 1390282681337174912
• NII論文ID: 10009709559
• NII論文ID: 110002830870
• NII書誌ID: AN00198561
• DOI: 10.11519/jjfs1953.80.2_112
• ISSN: 21858195
• ISSN: 0021485X
• NDL書誌ID: 4810864
• Web Site: https://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/2010581220
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I4810864
• データソース種別:
  • JaLC
  • IRDB
  • NDL
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可