PDE-IIにおける実時間同期のための周期スレッドの提案

書誌事項

タイトル別名
  • Periodic Thread for realtime data processing with synchronization in PDE-II

この論文をさがす

抄録

PDE(Parallel&Distributed Environment)-IIでは、複数の表現メディアデータを交換する際の処理の連続性や複数処理間の同期を、処理の質(QoS)と考え、その保証機構を、ハードウェアに依存しないマルチメディア処理機能としてOSに取り込むことを目的としている。同期としては、テレビ電話における口の動きと声との同期、マルチメディアサーバからのデータ再生における背景音、効果音、映像、テロップ間の同期等を考えており、処理の質の意味付けと、同期機構の実装を目指している。筆者らは先に、ネットワークをはさんだ複数のエンティティ(アプリケーションやデバイス)間に張られたコネクション上を、表示の連続性及び同期という時間的制約を持つ表現メディアデータを伝送し、コネクション上に置かれたQoSポイント(図1)でその制約を管理するモデルを提案している。複数の連続メディアデータの再生時における同期機構については、大域的な論理時刻(Logical Time)を中心に据えたものが提案されているが、我々は連続メディア/非連続メディア統合の際の拡張性を考え、各コネクションとそこを流れるデータに基づく同期機構を採用している。[figure]本稿では、提案したモデルの構成要素であるQoSポイントを実現する「周期スレッド」を提案し、そのプログラムインタフェースについて述べる。これはプログラマに、周期的な処理を容易に記述させるとともに、各処理の連続性や同期のQoSを管理するものである。

収録刊行物

詳細情報

問題の指摘

ページトップへ