紫外線励起蛍光画像法を用いる玄米の鮮度評価

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タイトル別名
  • Evaluation for freshness of brown rice using fluorescence imaging method with an UV-light excitation
  • テクニカルレター 紫外線励起蛍光画像法を用いる玄米の鮮度評価
  • テクニカルレター シガイセンレイキケイコウガ ゾウボウ オ モチイル ゲンマイ ノ センド ヒョウカ

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抄録

紫外線ランプ, 暗箱, 分光フィルター, デジタルカメラ及びパーソナルコンピュータからなる紫外線励起蛍光画像撮影装置を用い玄米の鮮度評価を試みた. 玄米の鮮度比較は, 2001年産コシヒカリ新米, 2000年産コシヒカリ古米 {室温貯蔵品及び冷蔵品 (6℃)} 及び数品種の玄米を用いて行った. 室温貯蔵古米の自家蛍光発光強度は, 600nmより長波長側の赤色蛍光発光域において新米に比べで増加した. この原因として, 玄米に含まれる蛍光物質の酸化に伴う蛍光発光波長の長波長シフトが関与していると推察された. 赤色蛍光強度は, 玄米の鮮度の指標となるビタミンE由来のESR信号強度に対して逆相関関係を示した. 玄米の自家蛍光強度と貯蔵期間の関係を調べた結果, 赤色蛍光強度は貯蔵期間の延長とともに顕著に増加した. また, 数品種の玄米を用い, 赤色蛍光強度を指標として鮮度比較を行った結果, 品種によらず玄米の低温貯蔵は鮮度保持に効果があることが分かった. 以上の結果から, 本手法は玄米の鮮度評価法として有用であると考えられる.

収録刊行物

  • 分析化学

    分析化学 51 (5), 323-326, 2002

    公益社団法人 日本分析化学会

被引用文献 (2)*注記

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参考文献 (13)*注記

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