酸分解/フローインジェクション分析法によるケイ酸塩副成分の定量

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タイトル別名
  • Determination of minor constituents in silicates by an acid digestion/flow injection method
  • サン ブンカイ フローインジェクション ブンセキホウ ニ ヨル ケイ サンエン フクセイブン ノ テイリョウ

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抄録

多数試料の並列処理が可能な酸分解後の同一試料溶液から,ケイ酸塩副成分である二酸化チタン,酸化マンガン,五酸化二リンを順次フローインジェクション分析(FIA)法で定量した.全成分に共通かつ単純な2流路FIAシステムにより室温で測定できた.分解後の溶液には試料中のアルミニウム,鉄,マグネシウム及びカルシウムの総量に比例する20~140 mMのフッ化物イオンが残存した.過塩素酸系における二酸化チタン-過酸化水素錯体生成で鉄(III)の,ホウ酸でフッ化物イオンの妨害をそれぞれ回避した.酸化マンガンは過ヨウ素酸塩による過マンガン酸塩吸光光度法で測定したが,リン酸系とし,更に自己触媒となる過マンガン酸イオンを共存させた.五酸化二リンはフッ化水素酸系で界面活性剤を添加した“ミセル-モリブデンイエロー法”によってフッ化物イオンの妨害なく測定できた.代表的組成のケイ酸塩標準岩石試料に本法を適用し,全体的に認証値よりやや高値であったが,再現性は良好であった.<br>

収録刊行物

  • 分析化学

    分析化学 52 (7), 527-532, 2003

    公益社団法人 日本分析化学会

被引用文献 (2)*注記

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参考文献 (9)*注記

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