ヒスタミンと抗ヒスタミン薬の油水界面におけるイオン移動ボルタンメトリー

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タイトル別名
  • Ion-transfer voltammetry of histamine and anti-histamine drugs at an oil/water interface
  • ヒスタミン ト コウヒスタミンヤク ノ ユスイ カイメン ニ オケル イオン イドウ ボルタンメトリー

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抄録

ニトロベンゼン/水の油水界面のイオン移動ボルタンメトリーによって,ヒスタミン及び抗ヒスタミン薬であるdl-クロルフェニラミン,クレマスチン,ジフェンヒドラミン,シプロヘプタジン,メクリジン,プロメタジン,ケトチフェン及びテルフェナジンの油水界面におけるイオン移動と吸着を検討した.ボルタモグラム上に,抗ヒスタミン薬はヒスタミンに比べ負電位側で水相から油相への移動による陽極波が現れ,また,電気毛管曲線から界面に吸着しやすいことが分かった.更に,各薬物の電離に伴うイオン移動と吸着を明らかにした.そして,pH 4でのボルタモグラムより得られた半波電位を,PALLAS Prolog P5.1(CompuDrug International)を用いた計算値log KDと比較した結果,両者は良い相関を示した.従来のlog P測定法よりも本法による方法が,任意の化学種についての疎水性のパラメーターが求められる点で優れていると考えられた.半波電位は,薬物の構造活性相関を扱うための疎水性の指標として有用であろう.<br>

収録刊行物

  • 分析化学

    分析化学 52 (10), 865-871, 2003

    公益社団法人 日本分析化学会

被引用文献 (2)*注記

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参考文献 (15)*注記

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