分散メモリ型並列計算機による円周率の高精度計算

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  • Fast Multiple-Precision Calculation of π on Distributed Memory Parallel Computers

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抄録

本稿では, 分散メモリ型並列計算機により高精度の円周率を高速に計算する方法について述べる. 多倍長桁数の円周率は, ガウス-ルジャンドルの公式およびボールウェインの4次の収束の公式を用いると効率良く計算できることが知られている. これらの公式には平方根や4乗根, そして逆数計算が含まれているが, それらの計算にはニュートン法が適用できるので, 最終的には全ての計算は多倍長桁数の加減乗算に帰着することができる. また, n桁の多倍長桁数同士の乗算はFFT(高速フーリエ変換)を用いればO(n log n log log n)のオーダーで求まるが, 多倍長桁数の乗算の計算コンポーネントであるFFTの計算および最終結果の正規化の部分を並列化した. その結果, 1024プロセッサから成る分散メモリ型並列計算機HITACHI SR2201で515億桁余りの円周率の計算が40時間以内で終了することが分かった.

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1574231876942833920
  • NII論文ID
    110002932029
  • NII書誌ID
    AN10463942
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • CiNii Articles

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