逐次化グラフを用いた複合トランザクションの並行制御

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タイトル別名
  • A Concurrency Control of Multitransaction using Serialization Graph Testing

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抄録

近年のデータベースシステムで多く見られる処理時間の長いトランザクションに関しては, トランザクション内部における並行実行や, アボート時の再実行のオーバーヘッドの削減といった要求がある.このような要求を満たすトランザクションモデルとして, 入れ子トランザクションモデルが提案されている.入れ子トランザクションは入れ子の形で複数の部分トランザクションを含む.各部分トランザクションは並行実行が可能で, アボート及び再実行を独立に行うことができる.しかし部分トランザクションはデータベースの無矛盾性を保存しないため, スケジューリングの際には独立したトランザクションとして扱うことはできず, これが並行性の向上を妨げる要因となることがある.そこで本稿では, 複合トランザクションモデルを提案する.複合トランザクションは, データベースの無矛盾性を保存する複数の要素トランザクションから構成されている.要素トランザクションは独立にスケジューリングを行うことが可能であり, これにより高い並行性が期待できる.そこで並行性が高いことで知られる逐次化グラフ検査に基づいたスケジューリングアルゴリズムを複合トランザクションに適用した.また, シミュレーションにより入れ子トランザクションモデルとの比較を行ない, 複合トランザクションモデルの有効性を確認した.

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1570854177222929664
  • NII論文ID
    110002938028
  • NII書誌ID
    AN10116224
  • ISSN
    09196072
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • CiNii Articles

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