中央分離帯に植栽されたクスノキの生育とその樹形管理

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  • チュウオウ ブンリタイ ニ ショクサイサレタ クスノキ ノ セイイク ト ソノ ジュケイ カンリ

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抄録

高松市中央通りの中央分離帯に植栽されているクスノキ並木をめぐって, 市のシンボルとしての緑豊かな樹冠を望む一般市民と, 見通しのよい圧迫感のない車道空間を望む運転者の論争が20年以上にわたって繰り広げられている。車道上に張り出した車道建築限界 (4.5m) よりも低い枝が問題になっているわけだが, 現在, このクスノキ並木の平均樹高は10.4mで, ほぼ樹高成長の上限に達しており, 現状で下枝を切除すると極めて貧弱な樹冠にならざるを得ない。4個体を選んで土壌断面調査を行ったところ, 有効土層は浅い所では40cm, 深い所でも80~90cmであり, 固結土層が樹高成長を制限している可能性が示唆された。固結土層を膨軟化して, 有効土層を深さ1.5m以上確保してやれば更なる樹高成長が期待でき, 緑豊かな樹冠と見通しのよい圧迫感の少ない車道空間の両立が可能になるものと考えられる。

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