位相面によるファジィ制御系の安定解析

書誌事項

タイトル別名
  • Stability Analysis of Fuzzy Control Systems Based on Phase Plane Analysis

抄録

<p>ファジィ制御系の安定問題は、リアプノフ関数による方法や円板条件の拡張による方法などの漸近安定論の立場で解析を行った報告がある。しかし、実際のプロセス制御の現場では漸近的な安定は必要なく、局部的な不安定領域があっても系が発散してしまうことがなければ、むしろそのために応答性が向上する場合さえある。すなわち、非線形性によるリミットサイクルが生じてもある許容範囲であるならば実用上差し支えない、と考えられる。また、ファジィ制御は基本的には人間の制御動作をモデルとするものであり、非常に複雑な人間の制御動作を漸近安定性で議論することは現実的ではない。そこで、本研究では、数学的に厳密な安定条件を議論するのではなく、実用的な観点でファジィ制御系の大局的な安定性やリミットサイクルの存在を推定する方法を提案する。本論文では、安定の問題を2つに分け、まず、位相面原点から離れた領域において系が発散することがあるか否かを記述関数を用いて調べ、次に、原点付近の領域についてリミットサイクルの有無をファジィコントローラの局所線形化によって判定する。シミュレーションにより、解析結果がシミュレーション結果と一致することを示す。</p>

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被引用文献 (19)*注記

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