ファジィ理論を用いた言語指示による学習

  • 菅野 道夫
    東京工業大学システム科学専攻
  • 朴 桂
    東京工業大学システム科学専攻菅野研究室

書誌事項

タイトル別名
  • Learning Based on Linguistic Instructions Using Fuzzy Theory

抄録

<p>人間の優れた学習法は言語を用いることにある。言語レベルによる学習は単純な試行錯誤による手足の動きの習得でなく、指示を受入れ、手持ちの知識に結び付けて新たな知識を獲得することである。この高度な学習ができる理由は、人間は言語を理解する能力や新たな言語を、すでに持っている知識や言語で結び付ける能力を備えているからである。本研究では、解釈の曖昧性を持った、断片的で不完全な形の間接指示を受け入れ、システムの持つ意味素、すなわち言語指示を解釈するための言葉とその傾向で間接指示を解釈し、新たな知識を獲得する学習を目指す。スーパーバイザーからの間接指示を受入れ、知識を獲得するシステムを作る場合、システムに予めどのような知識を用意し、どのような方法で学習を行うかということが効率の良い学習を決定する。本研究では、言語指示による学習法、FULLINS(Fuzzy-Learning based on Linguistic Instructions)の枠組を提案する。FULLINSは6つの機能要素、タスクの実行部、対話部、説明部、背景知識部、指示言語の解釈部、自己調整化部で構成される。FULLINSでは、間接指示を既有の知識で解釈して、その指示の含んだ知識を獲得し、システムの実行知識に反映しなければならない。従って、言語と概念の同時学習が行われる。例題として制御系のトレーラトラックシステムと知的ゲームの五目並べにFULLISの枠組を適用して有効性を示す。</p>

収録刊行物

被引用文献 (7)*注記

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