ファジィマルチ集合の基本演算について

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  • Basic Operations of Fuzzy Multisets
  • ファジィマルチ シュウゴウ ノ キホン エンザン ニ ツイテ

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抄録

<p>マルチ集合は集合に類似しているが、要素の重複を許すことができる。普遍集合からマルチ集合を形成するために、普遍集合の要素を選ぶ場合、同一の要素を複数回とることができる。たとえば、普遍集合をX={a, b, c, d}とすればA={a, a, b, b, b}はマルチ集合である。通常の集合はマルチ集合の一種とみなすことができる。ファジィバッグとも呼ばれるファジィマルチ集合はYagerによって考察されている。Yagerはファジィマルチ集合の包含、相等関係や和集合、積集合などの基本的関係・演算を定義している。しかしながら、その定義は通常のファジィ集合の基本的関係・演算と整合性がないため、不適切である。ここでは、普遍集合の各要素に対するグレード列の考えを用いて新たに包含・相等の基本的関係と和・積集合の基本的演算を定義する。これらの関係と演算が通常のファジィ集合のそれらと整合性をもつことを証明することによって、ここでの定義が適切であることを示す。さらに、ファジィマルチ集合のα-カットを定義し、これを用いてファジィマルチ集合の交換法則、結合法則、分配法則を証明する。ファジィマルチ集合の応用可能性についての示唆を行う。</p>

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