エイコサノイドによる気道粘膜のイオントランスポートの変化

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タイトル別名
  • ALTERNATION OF ION TRANSPORT OF AIRWAY EPITHELIUM BY EICOSANOIDS
  • エイコサノイド ニ ヨル キドウ ネンマク ノ イオントランスポート ノ ヘンカ

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抄録

【背景】気道上皮は他の上皮と同じく電気的に極性を示し, イオントランスポート機能を持つ.ウッシングチャンバーにより測定される短絡電流は管腔側及び基底側の両者間で輸送されたイオン総量とよく相関し, 電気的透過性の指標となる.【方法】我々は摘出モルモット気管をウッシングチャンバーに固定し, アレルギー炎症のケミカルメディエーターとして作用しているとされるPGD_2, LTC_4/LTD_4/LTE_4の各エイコサノイド投与後及び, CRTH2レセプターアンタゴニストであるラマトロバンとLTアンタゴニストであるプランルカストをそれぞれ基底側に加え, 持続的に短絡電流を測定した.【結果】PGD_2, LTC_4/LTD_4/LTE_4は短絡電流を増加させ, それらの効果はラマトロバン, プランルカストでそれぞれ抑制された.Cl^-チャネルブロッカーは各種エイコサノイドの効果を抑制した.【結語】各エイコサノイドおよびそれぞれのアンタゴニストとCl^-チャネルブロッカーの今回の実験結果はアレルギー性炎症でみられる気道分泌および上皮透過性亢進の分子機構の解明の一助となると思われる.

収録刊行物

  • アレルギー

    アレルギー 54 (12), 1430-1433, 2005

    一般社団法人 日本アレルギー学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (13)*注記

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