純チタン製コーヌステレスコープに関する研究 : キャストオンテクニックにおけるコーヌス角度と高径が維持力に及ぼす影響

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タイトル別名
  • Studies on Pure Titanium Conical Telescopic Crown : Effect of Changes in Taper and Height of Inner Crown on Retentive Force of Outer Crown made by Cast-on Technique

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抄録

本研究では,キャストオンテクニックで作製した純チタン製コーヌステレスコープの臨床応用を目的として,外冠の内冠に対する維持力についてコーヌス角度と高径を変化させ維持力を測定した.内冠には直径6.1mm,長さ25mmのチタン棒を代用し,輔面に対して片面2, 4, 6, 8, 10°のコーヌス角度を機械加工によって付与した.外冠をキャストオンテクニックで作製したのち,維持力の測定を行い,コーヌス角度と高径が維持力に及ぼす影響について比較検討した.その結果,以下の結論が得られた.1.コーヌス角度と高径はチタンのキャストオンテクニックで作製された内・外冠においても維持力に影響を及ぼす因子であり,とくにコーヌス角度は高径よりも影響があることが判明した.2.コーヌス角度が減少し,また高径が増加するのに従って内・外冠の咬合面部間隙量が増加した.3.サンドブラスト処理により維持力の減少が認められたが,その後の維持力には変動が少なかった.4.キャストオンテクニックで作製されたコーヌステレスコープにオイル添加剤を潤滑剤として用いることにより内・外冠の摩擦が抑えられ,維持力の減少が認められた.

収録刊行物

  • 歯科材料・器械

    歯科材料・器械 22 (4), 271-282, 2003

    一般社団法人 日本歯科理工学会

参考文献 (23)*注記

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