20%Pdを含むAg-Pd-Cu-Zn合金に関する研究

• 川嶋 仁一

  日本歯科大学新潟歯学部歯科理工学教室

• 中村 健吾

  日本歯科大学新潟歯学部歯科理工学教室

• 後藤 真一

  日本歯科大学新潟歯学部歯科理工学教室

書誌事項

タイトル別名

• A Study of Ag-Pd-Cu-Zn Alloy containing 20% Pd

抄録

パラジウムを20%(重量%, 以下同じ)に一定し, 銅5, 10, 15, 20%, 亜鉛0, 5, 10%, 残量を銀とした12種のAg-Pd-Cu-Zn合金を溶製し, 歯科精密鋳造法に準して鋳造したのち熱処理した試験片を用いて, 引張強さ・伸び・ビッカースかたさ・0.1% Na₂S溶液に浸漬したのちの変色を調べた.亜鉛5〜10%, 銅10〜20%を含む合金の鋳造組織には, 鋳造欠陥がほとんど見当たらず, 亜鉛および銅の脱酸効果が認められた.機械的性質の点から推定される最適組成は銅16〜17%, 亜鉛6〜7%, パラジウム20%, 銀56〜58%で, この組成の合金は, 軟化処理時の引張強さ47±2kgf/mm², 伸び16〜25%, 硬化処理時の引張強さ55±3kgf/mm², 伸び6〜15%を持つ.しかし, 銅10%以上・亜鉛5%以上を含む合金の組織は, Pd-Zn相, Agα相およびAg-Cu共晶より成り, 0.1% Na₂S溶液内に浸漬すると微細な点状の黒変化を生じる.

収録刊行物

• 歯科材料・器械

  歯科材料・器械 3 (3), 431-447, 1984

  一般社団法人 日本歯科理工学会

詳細情報

• CRID: 1390282679185389184
• NII論文ID: 110002988663
• DOI: 10.18939/jjdm.3.3_431
• ISSN: 21884188
• ISSN: 02865858
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/1985051798
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可