PMMA系義歯床用材料の改良に関する研究 : 熱可塑性エラストマーが動的粘弾性および耐衝撃性に及ぼす影響

• 桑畑 弘之

  鹿児島大学歯学部歯科理工学講座

書誌事項

タイトル別名

• Improvement of PMMA Denture Base Materials : Effect of Thermoplastic Elastomer on Dynamic Viscoelastic Properties and Impact Resistance

抄録

2種類の熱可塑性エラストマー(シンジオタクティック1, 2ポリブタジエン(BR), スチレン-イソプレン-スチレン(SIS)ブロックコポリマー)をそれぞれPMMAに機械的にポリブレンドして粉末を作製した.次に, 粉液重合法で重合体を作製し, 動的粘弾性(G'& η'), 熱膨張率, 吸水率, 残留モノマー, 衝動強さおよび曲げ強さを測定した.エラストマーのブレンドによりG'(動的ずり弾性率)は, 温室から100℃範囲内ではPMMAのそれに比べて26%低下した, η'(動的粘性係数)はエラストマーの添加によって, 30.8%小さくなった.両材料の熱膨張量は, 空気中ではPMMAのそれに比べて小さくなるものの, 水中ではPMMAの熱膨張率と等しくなった.吸水量, 残留モノマー(MMA)はエラストマーの添加で増加した.また, エラストマーの添加で, 曲げ強さ, ひずみエネルギーも増加し, 衝撃強さは大幅に改善された.

収録刊行物

• 歯科材料・器械

  歯科材料・器械 17 (2), 108-119, 1998

  一般社団法人 日本歯科理工学会

キーワード

• 義歯床用レジン
• ポリブレンド
• 熱膨張
• 残留モノマー
• 動的ずり弾性率
• 衝撃強さ

詳細情報

• CRID: 1390001204211498496
• NII論文ID: 110002991404
• NII書誌ID: AN00127279
• DOI: 10.18939/jjdm.17.2_108
• ISSN: 21884188
• ISSN: 02865858
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/1998178711
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可