日本人成人男子の総テストステロン, 遊離テストステロンの基準値の設定

• 岩本 晃明

  聖マリアンナ医科大学泌尿器科学教室

• 柳瀬 敏彦

  九州大学大学院医学研究院病態制御内科学

• 高 栄哲

  金沢大学大学院医学系研究科集学的治療学 (泌尿器科学)

• 堀江 均

  株式会社三菱化学ビーシーエル

• 馬場 克幸

  聖マリアンナ医科大学泌尿器科学教室

• 並木 幹夫

  金沢大学大学院医学系研究科集学的治療学 (泌尿器科学)

• 名和田 新

  九州大学大学院医学研究院病態制御内科学

書誌事項

タイトル別名

• REFERENCE RANGES OF SERUM TOTAL AND FREE TESTOSTERONE IN JAPANESE MALE ADULTS

抄録

(目的) 日本人成人男子の血清総テストステロン (総T) および遊離テストステロン (遊離T) の基準値を設定すること.<br>(対象と方法) 健常に日常生活を営んでいる年齢20歳から77歳の男性1,143例を対象とした. 採血時間は総Tおよび遊離T共に日内リズムを認めたことから高値で比較的安定に推移する午前中に実施し, 分離した血清検体は測定まで-20℃保存した.<br>(結果) 総Tの基準値は加齢の影響が小さかったことから全データを一括して2.01～7.50ng/mL (平均±2SD) と設定した. 一方遊離Tは加齢の影響を強く認めたことから10歳毎の年齢階層別に群別して, その基準値 (平均値±2SD) を求めた. 20歳代は85～27.9pg/mL, 30歳代は7.6～23.1pg/mL, 40歳代は7.7～21.6pg/mL, 50歳代は6.9～18.4pg/mL, 60歳代は54～16.7pg/mL, 70歳代は4.5～13.8pg/mLと設定した.<br>(結論) 日本人成人男子の総Tおよび遊離Tの基準値を設定した. また, 遊離Tについては, 基準値とは別に20～39歳の若年成人平均 (YAM: Young Adult Mean) 値を求め, このYAM値の80% (124pg/mL) および70%値 (10.9pg/mL) を, 男性ホルモン補充療法の参考適用値として提示した.

収録刊行物

• 日本泌尿器科学会雑誌

  日本泌尿器科学会雑誌 95 (6), 751-760, 2004

  一般社団法人 日本泌尿器科学会

キーワード

• 総テストステロン
• 遊離テストステロン

詳細情報

• CRID: 1390282680032363136
• NII論文ID: 110003060748
• NII書誌ID: AN00196577
• DOI: 10.5980/jpnjurol1989.95.751
• COI: 1:CAS:528:DC%2BD2cXptV2qsb4%3D
• ISSN: 18847110
• ISSN: 00215287
• PubMed: 15508699
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2005039372
• データソース種別:
  • JaLC
  • Crossref
  • PubMed
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可