前立腺全摘除術後の膀胱・尿道機能の検討 (予報)

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  • URODYNAMIC EVALUATION OF PATIENTS UNDERGOING RADICAL PROSTATECTOMY A PRELIMINARY REPORT

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抄録

前立腺全摘除術後の膀胱・尿道機能の推移を尿流動態検査にて検討した.<br>対象は1986年5月から1988年4月までの2年間に根治的恥骨後式前立腺全摘除術を施行した clinical stage A22例, B24例の前立腺癌症例で, 手術時年齢は58~69歳 (平均65歳) である. 術後経過期間は3~23カ月 (平均14カ月) である.<br>4例に術後2~3カ月に吻合部狭窄を認めたが, 3例は数回の尿道ブジーで狭窄は改善した. 尿流測定は膀胱尿道吻合部狭窄の早期発見に有用であった. 膀胱内圧測定・外尿道 (肛門) 括約筋EMGは手術前後で著変を認めなかった. 術直後は全例に尿失禁を認めたが時間の経過に伴い尿失禁は改善し, 1例に軽度腹圧性尿失禁が残存した. 術後の尿失禁に関与する因子として, 尿道内圧曲線における最大尿道閉鎖圧の低下, 機能的尿道長の短縮, 膀胱頚部~近位尿道部の伸展性の低下などが考えられた.

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