副腎再生高血圧症

書誌事項

タイトル別名
  • ADRENAL REGENERATION HYPERTENSION
  • Effects of Vascular Connective Tissue Protein and Plasma Corticosterone on Hypertension in Rats with Adrenal Regeneration Hypertension
  • 血管結合織蛋白質とコルチコステロンの高血圧に果す役割

この論文をさがす

抄録

幼若雄性ウィスターラットに1%飲料生食水を摂取させ, 片側腎剔除術兼両側副腎核出術を施行し, 高血圧を発症させた. 高血圧の発生期にも慢性期にも血漿コルチコステロン濃度は高値を示さなかった. 20週齢ラットに 3H-lysine 0.4μCi/g体重を投与し, 血管蛋白質への取り込みを測定すると腸間膜動脈, 心臓のコラジェンおよびエラスチンへの 3H-lysine の取り込みが正常血圧ラットのそれより高値を示した. 片側腎剔除術兼両側副腎核出術を受けたラットに phenoxybenzamine を投与すると高血圧の発生は阻止され, 上記血管のコラジェンおよびエラスチンへの 3H-lysine の取り込みは減少した. 以上の成績より本実験高血圧症の昇圧には再生皮質副腎由来のコルチコステロンは関与しておらず, 腸間膜動脈, 心臓のコラジェンおよびエラスチン代謝の亢進が慢性期の高血圧維持に重要な役割りを果していることが判明した.

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ