血精液症のMRI

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  • MAGNETIC RESONANCE IMAGES OF HEMATOSPERMIA

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抄録

(目的) 血精液を主訴として来院した70症例に対し, 骨盤部 MRI (magnetic resonance imaging) 検査を施行し, 血精液症の原因と思われる異常所見について検討を行った.<br>(方法) MRIにおける異常所見として, 前立腺と精嚢の形態異常および信号強度の変化, さらに精管, 前立腺周囲静脈叢の拡張の有無を検討した. 精嚢については, 精嚢内容がT1強調画像で前立腺よりも高信号を示した場合を出血巣とし, T1, T2ともに低信号を示した場合を慢性炎症による線維化とした.<br>(結果) 全70症例中, MRIで異常所見を認めた症例は40例 (57%) であった. このうち前立腺に異常を認めた症例は6例 (9%) で, 前立腺肥大が5例, 前立腺癌が疑われた症例が1例であった. 精嚢に異常を認めた症例は30例 (43%) で, 精嚢出血が25例, 慢性炎症が5例, 精嚢嚢胞が1例であった.<br>(結論) 血精液症におけるMRIは, 今回の検討では57%に異常所見が発見され, 精管造影より非侵襲的で, 超音波検査にくらべ再現性があり, またCTより情報量が多いことより血精液症の原因臓器の検索に有用であると思われた.

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