有限長障壁に対する音の回折効果の計算方法について

書誌事項

タイトル別名
  • A method for the calculation of noise attenuation by finite length barrier
  • ユウゲンチョウ ショウヘキ ニ タイスル オト ノ カイセツ コウカ ノ ケイ

この論文をさがす

抄録

有限長障壁として半無限障壁の上端に矩形状の障壁を付加したモデルを取り上げ、回折効果の計算式を導いた。回折効果を求めるために音源と観測点間の回折空間を4本の直線で矩形領域に分割し、各領域からのエネルギー寄与と減音量に関する連立方程式をたてた。有限長障壁の減音量はこの連立方程式の解から求められ、最終的に半無限障壁による減音量の組み合わせで表現できた。この計算式は1/4障壁や半無限障壁などの減音量と整合を持ち、矩形で表現できるその他の形状の障壁に対しても応用できる。有限長障壁、片側が無限長となる障壁、及び1/4障壁に関して模型実験を行い、実験値との比較によって計算方法の妥当性を示した。また、ISOで現在審議中の計算方法やFresnel-Kirchhoffの近似回折理論による計算値との比較も行い、広帯域周波数成分を含む騒音に対して本計算方法が有効であることを示した。

収録刊行物

  • 日本音響学会誌

    日本音響学会誌 50 (4), 271-278, 1994

    一般社団法人 日本音響学会

被引用文献 (20)*注記

もっと見る

参考文献 (8)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ