5.当科における若年者肺癌の検討 : 第13回日本肺癌学会九州支部

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抄録

昭和40年より現在までに当科に入院した40才未満の所謂若年者肺癌13例について検討を行った.13例の内訳は男性9例,女性4例で年令は全例30才代で30才代前半が8例,後半が5例であった.組織型別では扁平上皮癌4例,腺癌7例,未分化癌2例と腺癌に多い傾向がみられた.発見動機では集検例5例,有症状例8例であり,臨床病期は葉樹列1例がn期で,他は全例m,W期であった.X線分類では肺野腫瘤型5例,肺門腫瘤型3例,肺門浸潤型1例,胸膜炎型3例,'無所見例1例であった.治療は手術2例,放射線療法,化学療法11例であった.これら症例の予後はいずれも悲観的であった.若年者肺癌はその生物学的特性のためか予後が悪く今後,集検等による早期対策の必要性を痛感させられた.

肺癌 = Japanese Journal of Lung Cancer, 15(4), p.353: 1975

収録刊行物

  • 肺癌

    肺癌 15 (4), 353-, 1975-12-10

    日本肺癌学会

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