旋律の記憶難易度を規定する要因 : 絶対音感保有者の場合

• 奥宮 陽子

  京都市立芸術大学音楽学部

• 大串 健吾

  京都市立芸術大学音楽学部

書誌事項

タイトル別名

• The factors governing the degree of difficulty in memorizing melodies by absolute-pitch possessors
• センリツ ノ キオク ナンイド オ キテイスル ヨウイン ゼッタイ オンカン

抄録

音楽訓練を受けた者のうち絶対音感保有者が旋律を記憶する際の各音の記憶難易度を調べ, その要因を探る実験を行った。実験素材には調性的旋律と非調性的旋律を用いた。系列位置, 音階上の機能 (又は音名の違い), 音価, 音程, 白鍵音と黒鍵音の違い, の5項目について調べたところ, どちらの旋律でも系列位置と音階上の機能 (又は音名) が記憶難易度に影響を及ぼす主要な要因であることが分かった。非調性的旋律の場合, あえて特定の調にあてはめた上での記憶が行われたと考えられる。数量化理論I類による分析の結果, 二つの要因によって調性的旋律では各音の正答率の81%, 非調性的旋律の場合は84%を説明できることが明らかとなった。

収録刊行物

• 日本音響学会誌

  日本音響学会誌 53 (9), 698-705, 1997

  一般社団法人 日本音響学会

キーワード

• 旋律記憶
• 記憶難易度
• 絶対音感保有者
• 調性的旋律
• 非調性的旋律
• 数量化理論I類

詳細情報

• CRID: 1390001206566928896
• NII論文ID: 110003136408
• NII書誌ID: AN00186234
• DOI: 10.20697/jasj.53.9_698
• ISSN: 24322040
• ISSN: 03694232
• NDL書誌ID: 4283243
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I4283243
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • NDL
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可