喀痰細胞診陽性から発見された肺末梢発生小型扁平上皮癌の1例

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タイトル別名
  • A Case of a Small Lesion of Squamous Cell Carcinoma of the Peripheral Lung Diagnosed by Positive Findings on Sputum Cytologic Examination

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抄録

背景.喀痰細胞診陽性から発見された肺末梢発生の小型扁平上皮癌の1例を報告する.症例.77歳男性.肺癌検診の喀痰細胞診で陽性と判定され精査を施行するも異常を認めなかった.2年後,胸部X線写真,胸部CTにて右Sに径12mmの小型腫瘤影を認めた.気管支鏡検査にて可視範囲に異常所見を認めず,全支擦過細胞診を施行するも悪性所見は認めなかった.右Sの腫瘤は6次分岐以降の末梢に存在するものと判断し,CTガイド下経皮生検を施行し,扁平上皮癌と診断され,60Gy/8回の定位放射線療法を施行した.治療後約4年経過したが,癌の再発は認めず,喀痰細胞診も陰性を持続している.結論.肺末梢発生の小型扁平上皮癌が喀痰細胞診陽性の原因と考えられた.(肺癌.2003;43:315-318)

収録刊行物

  • 肺癌

    肺癌 43 (4), 315-318, 2003-08-20

    日本肺癌学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (11)*注記

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