達成目標が援助要請と情報探索に及ぼす影響の発達 : 多母集団の同時分析を用いて

  • 上淵 寿
    東京学芸大学教育学部
  • 沓澤 糸
    株式会社ベネッセコーポレーション
  • 無藤 隆
    お茶の水女子大学子ども発達教育研究センター:(現)白梅学園短期大学

書誌事項

タイトル別名
  • Development of the Effects of Achievement Goals on Help-Seeking and Information-Seeking : A Multiple Population Analysis.
  • タッセイ モクヒョウ ガ エンジョ ヨウセイ ト ジョウホウ タンサク ニ オヨボス エイキョウ ノ ハッタツ タボシュウダン ノ ドウジ ブンセキ オ モチイテ

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抄録

学習時における児童・生徒の援助要請および情報探索に対する達成目標の影響が,学年によってどのように発達するのかを,小学校4年生から中学1年生を対象に,調査した。その際に,学年ごとのモデルの潜在変数の同質性を保証するために,多母集団の同時分析を行った。その結果,学習目標が援助要請の利得感に正の影響を与えること,遂行目標が援助要請の利得感に正の影響をもたらすこと,援助者に対する援助性認知が,援助要請の利得感に正の影響を与えることが示された。また,援助要請の利得感の方が,援助要請の損失感よりも,実際の援助要請行動に影響していた。最後に,情報探索行動には,どの学年においても,学習目標が正の影響を与え,遂行目標は有意な影響を与えなかった。

収録刊行物

  • 発達心理学研究

    発達心理学研究 15 (3), 324-334, 2004

    一般社団法人 日本発達心理学会

被引用文献 (2)*注記

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