抄録
手書き英字筆記体連結文字列認識を行うシステムの一つとして選択的注意機構を用いたシステムが今川らによって提唱された.しかしながら今川らのシステムは,それほど高い認識能力をもっていたわけではなく,認識する文字カテゴリーも5文字と比較的小規模なシステムであった.本研究では今川らの認識システムを拡張し,更に高い認識能力をもつシステムを作成した.我々は"選択的注意のモデル"の一部分がパターン認識システム"ネオコグニトロン"に類似していることに着目した.ネオコグニトロンにおいて,折れ点検出回路を導入すると認識能力の向上が認められることが報告されているので,我々は今川らのシステムに折れ点処理回路を導入したシステムを作成した.更に本システムに対して種々のテストパターンを与え,コンピュータシミュレーションを行い,筆記体連結文字列の認識に対して有効であることを確認した.