聴覚代行における触覚の利用方法の研究

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タイトル別名
  • A study on uses of tactile stimulation for hearing substitutes

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抄録

我々は音声スペクトルを振動パターンに変換しそれを人差し指の腹に呈示することによって聴覚代行を行う装置、タクタイルボコーダの改良研究を行っている。我々は刺激を電光掲示板のように指腹上を流すというスウィープ呈示方式を考案しその評価を行ってきた。その際、触覚の疲労や時には指先に不快な感覚が生じることを経験した。この不快感は振動刺激が指腹上を流れることに起因するものと想像されたので、今回、点字のような凸点刺激をスウィープさせて呈示することにより問題を軽減できるのではないかと考えた。また、盲人による点字の読解能力を考慮すると,スウィープする凸点パターンは振動パターンよりも識別の面でよりよい刺激方法になることも想像された。そこで振動刺激を用いた場合、凸点刺激を用いた場合、両者を組み合わせた場合の3つの場合について、絶対閾値、二点閾値、疲労の状態からそれらを評価した。その結果、絶対閾値、二点閾値についてはほとんど差が見られなかったが、凸点刺激だけの場合には疲労の影響を最も受けにくかった。このことより長期間使用するタクタイルボコーダの刺激方法は凸点刺激が実用的であろうと推察された。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1573387452253532416
  • NII論文ID
    110003271562
  • NII書誌ID
    AN10487226
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • CiNii Articles

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