多点制御を用いた頭部伝達関数模擬における物理的模擬精度と聴感上の模擬精度

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タイトル別名
  • On the physical and perceptual precision of the multi-point control method in HRTF simulation

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抄録

音像定位を制御する手法の一つとして,模擬したい音源から両耳までの伝達関数(頭部音響伝達関数)を模擬する方法が有効である.しかし,この方法を用いた場合,模擬系設計時の受音点と受聴時の受音点が完全に一致している場合は良好な模擬が可能であるが,頭部が移動した場合は大きく模擬精度が低下するという問題点がある.そこで我々は,外耳道入口だけではなく,その近傍の複数点の音圧を制御することにより,頭部の位置ずれに強い模擬系を構成する方法(AMLSE)について検討を行っている.本報告では,この手法を用いて頭部伝達関数を模擬した場合について,物理的な模擬精度と,聴感上の音像定位精度について従来法との比較を行った.その結果,複数点の音圧を制御することにより,聴取位置が6cm程度まで移動した場合,位置の知覚誤差を,従来法よりも小さくできることが示された.

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1570291227477383552
  • NII論文ID
    110003284302
  • NII書誌ID
    AN10164817
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • CiNii Articles

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