母語・非母語調音の干渉 : パラトグラフによる英語/r/・/l/音と日本語子音の解析

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タイトル別名
  • Articulatory interaction between native and non-native phonemes : Palatographic analyses of English /r/, l/, and Japanese consonants

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抄録

4名の日本人成人から日本語子音及び英語/r/-/l/音調音時の舌-口蓋接触の動態をダイナミック・パラトグラフを用いて採取・解析し,非母語調音時における母語の干渉について検討した.4名の話者は,英語熟練者2名と英語未熟者2名で構成し,両者の比較も行なった.多次元尺度構成法を用いた調音地図の作成による各調音間の類似性の検討と,各調音間における舌-口蓋接触の変化速度の比較を行なった.調音地図は接触部位の形と広さの2次元地図で表現でき,英語熟練者では英語/r/-/l/が分離し,接触部位の形,広さともに差異が見られた.接触パタンでも変化速度の面でも英語の/l/は日本語の/r/により近かった.未熟練者では英語/r/が日本語の/r/により近かった.以上からダイナミック・パラトグラフによって母語,非母語調音の相互関係や非母語調音の熟練度を解析できることが示唆された.

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1573950402106150272
  • NII論文ID
    110003298716
  • NII書誌ID
    AN10013221
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • CiNii Articles

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