イメージングプレートを用いたX線管焦点測定

書誌事項

タイトル別名
  • Measurement of Focal Spot in X-ray Tube Using Imaging Plate

この論文をさがす

抄録

X線管焦点と画質は密接な関係があり,半陰影,幾何学的不鋭等,放射線写真像の鮮鋭度に影響を与える重要な因子の一つである.よって,診断価値の高い画像を提供するうえで,焦点測定は重要なQCの一つである.日本工業規格(JIS)Z4102-1994による焦点測定では,増感紙を用いないで微粒子X線フィルム(例えば,歯科用X線フィルム)を使用して撮影するように定めている(以下,直接照射フィルム法).しかし,直接照射フィルム法による測定はX線管の負荷が大きいため,負荷軽減の方法として増感紙-フィルム系(以下, S/F系)を用いた測定(以下, S/F法)の試みがなされており,ピンホールカメラ法やスリットカメラ法では,直接照射フィルム法と比較して多少過小評価となることが報告されている.今日の急速なcomputed radiography(以下,CR)システムなどのデジタルイメージングシステムの普及により,明室化が進んでいる.さらに,排水・廃液設備を必要としない利点から,現像方式もウェット方式からドライ方式に移行している.このため,すべての施設でウェット方式の現像設備を設置しているとは限らない.そのような施設においては必ずしもウェット処理を必要とする直接照射フィルム法による焦点測定が行えるとは眠らない.これらのことからイメージングプレート(以下,IP)を用いた焦点測定法(以下,TP法)を検討することは有用であると考えられる.これまでに,大焦点についてIPを用いたピンホールカメラ法による焦点寸法測定とスリットカメラ法による変調伝達関数の測定を行い,その有用性が報告されている.本研究では,IP, S/F系および微粒子X線フィルムを用いて,スリットカメラ法(以下,スリット法)とスターパターンカメラ法(以下,スターパターン法)によりさまざまなX線管焦点(公称値0.1〜1.0mm)の寸法を測定し,IP法を直接照射フィルム法およびS/F法とを比較検討する.

収録刊行物

参考文献 (12)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ