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Abstract
オシダ属には世界で約150種があるが、すべての種が遊離脈をもつというのがこの属の特徴でもあった。ところが、コスギイタチシダで網状脈が観察されたので報告する。コスギイタチシダは屋久島固有で、ナガバノイタチシダとみやまいたちしだの中間的な性質をもったものである。別報で詳しく論じているように、コスギイタチシダがこれら2種の雑種に起源するものであることはほぼ確実である。コスギイタチシダに見られる網状脈は形態的にも出現頻度の上でも変異が大きく、交雑によって創り出された新形質がやや不安定な状態にあることを示しているようである。また、屋久島でクロミノイタチシダと同定されていた型のものはコスギイタチシダと同じであることが別報でも確かめられているが、これらはすべて網状脈をもっている点ももう一つの証拠と考えられる。クロミノイタチシダの台湾のタイプ標本は遊離脈をもっている。
Journal
- Acta phytotaxonomica et geobotanica [List of Volumes]
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Acta phytotaxonomica et geobotanica 37(4〜6), 161-166, 1986-12-25 [Table of Contents]
The Japanese Society for Plant Systematics