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Abstract
ヘクソカズラ属はアジア,アフリカとアメリカの熱帯,亜熱帯を中心に約30種ある。アジアではビルマ南部,タイ国,ラオスなどを含むインドシナ半島が分布の中心である。中国では1930から40年代にかけて数種が記載されているが,資料がないので検討できなかった。ただ中国産の種の多くは日本のヘクソカズラのように丸実になり,種子に翼のないものであり,変異の多いヘクソカズラとの比較が必要である。J. D. HOOKERはインドの植物誌で8種を,PITARDはタイ国を含むインドシナから7種を,またCRAIBはタイ国から10種を報告した。これら総ての種について再検討することができた。検索表を図1に示したように,ヘクソカズラ属は主としてがくと葉の形や毛によって種が識別できる。今回十分検討できなかった種もあるが,インドシナ半島には10種のヘクソカズラ属があることになる。マレーシアには葉が3輪生になり実が扁平なP. verticillataとヘクソカズラの2種と思われるので,インドシナ半島で分化した属である。ヘクソカズラはブータンから中国,日本,さらに東南アジア,マレーシアに広く分布している。タイ国でも最も広く分布している種で,バック・マングローブから1500mの高地にまであり,花期も10種中で最も長く5月から10月の半年間である。P. foetidaはヒマラヤからマレーシア,アフリカ東部にまで分布するとされている。実があれば間違えることはないが,花の標本だとヘクソカズラと区別しにくい。しかし花冠の毛や花柱に違いがあることがわかったので,京都大学の資料を調べた。その結果,マレー半島,スマトラとボルネオにはP. foretidaはなく総てヘクソカズラであった。なおジャワのものはヘクソカズラである(BACKER&BAKH.f.)
Journal
- Acta phytotaxonomica et geobotanica [List of Volumes]
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Acta phytotaxonomica et geobotanica 39(1〜3), 47-54, 1988-06-25 [Table of Contents]
The Japanese Society for Plant Systematics